世界遺産とは



 世界遺産とは、地球の生成と人類の歴史によって生み出され、過去から現在へと引き継がれてきたかけがえのないものです。1972年のユネスコ総会で採択された「世界の文化遺産及び自然遺産の保護に関する条約」(世界遺産条約)に基づいて世界遺産リストに登録された、遺跡、景観、自然など、人類が共有すべき「顕著な普遍的価値」を持つ物件のことで、移動が不可能な不動産やそれに準ずるものが対象となっています。2016年7月現在の世界遺産条締約国は192か国、1052件に上ります。

世界遺産の種類
●文化遺産
顕著な普遍的価値を有する記念物、建造物群、遺跡、文化的景観など
●自然遺産
顕著な普遍的価値を有する地形や地質、生態系、絶滅のおそれのある動植物の生息・生育地など
●複合遺産
文化遺産と自然遺産の両方の価値を兼ね備えているもの

クライテリア(世界遺産リスト登録基準)
●文化遺産
C1:人間の創造的才能を表す傑作であること。
C2:ある時期、あるいは世界のある文化圏において、建築物、技術、記念碑、都市計画、景観設計の発展に大きな影響を与えた人間的価値の交流を示していること。
C3:現存する、あるいはすでに消滅してしまった文化的伝統や文明に関する独特な、あるいは稀な証拠を示していること。
C4:人類の歴史の重要な段階を物語る建築様式、あるいは建築的または技術的な集合体、あるいは景観に関するすぐれた見本であること。
C5:ある文化(または複数の文化)を特徴づけるような人類の伝統的集落や土地利用の一例であること。特に抗しきれない歴史の流れによってその存続が危うくなっている場合。
C6:顕著で普遍的な価値をもつ出来事、生きた伝統、思想、信仰、芸術的作品、あるいは文学的作品と直接または実質的な関連があること。
●自然遺産
N1:生命進化の記録、地形形成における重要な進行しつつある地質学的過程、あるいは重要な地形学的、あるいは自然地理学的特徴を含む、地球の歴史の主要な段階を代表する顕著な例であること。
N2:陸上、淡水域、沿岸・海洋生態系、動・植物群集の進化や発展において、重要な進行しつつある生態学的・生物学的過程を代表する顕著な例であること。
N3:ひときわすぐれた自然美および美的要素をもった自然現象、あるいは地域を含むこと。
N4:学術上、あるいは保全上の観点から見て、顕著で普遍的な価値をもつ、絶滅のおそれがある種を含む、野生状態における生物の多種性の保全にとって、最も重要な自然の生息・生育地を含むこと。